みら活ストーリー 第 9 話 「古い手紙の謎を解け」

切り株の上で手紙を読む

森を抜けた一行が、ゆるやかな丘の道を歩いていたとき
ふと、みうらが道のはしっこで足を止めた。

「みゃみゃッ🐾 なにか落ちてるみゃ〜🐾」

草のあいだに、ひもでたばねられた、古い手紙の束が落ちている
みらおはそれをそっと拾い上げた
「手紙……だれかの忘れものかな?」

それを見てみー坊はなにか気づいた様子で
「これは……ただの手紙じゃないよッ、封筒に番号がふってあるもん☀️
①、②、③……
順番に読んでいく手紙みたいだよ〜ッ☀️」

みらいはワクワクした様子で
「なになに順番に……?
なんだか、宝さがしみたいね〜」

一行は、道ばたの切り株に腰かけて、①の手紙から読みはじめた。

①の手紙
「これを読む人へ。わたしが旅立ったあと
のこされた家族が困らないように、
手続きの順番を書きのこします。
あわてなくて大丈夫。ひとつずつ、進めばいい」

みらお

きっとだれかが、のこされる人のために、書いたんだ……

みー坊

うん。これはね
相続の手続きの流れ』を教えてくれる手紙なんだッ☀️
だれかが亡くなったあと、何を、どんな順番でやればいいか
知らないと、すごく困るんだ〜☀️

②の手紙
「まずは、あわてず深呼吸。そして
遺言書がないか、さがしてほしい。
遺言があれば、それが第一の道しるべになる——」

みらら

そうなの〜💕 遺言書があれば、まずそれを確認するの
なければ、つぎのステップへ進むんだよ〜💕

③の手紙
「つぎに
だれが相続人なのかを、はっきりさせること。
そして、のこした財産が、どれだけあるかを、ぜんぶ書き出してほしい。
プラスのものも、借金のようなマイナスのものも、もれなく」

みー坊

これが大事なんだ〜ッ☀️
だれがうけつぐ人なのか、なにがどれだけあるのか、
これがはっきりしないと、つぎに進めないもんねッ☀️

みらお

ひとつずつ、たしかめていくんだね

④の手紙には、いちばん大事なことが書かれていた
「相続人みんなで
話しあってどう分けるかを決めてほしい。
これを『遺産分割協議』という。
だれかひとりが決めるのではなく、みんなで、納得いくまで——」

みらい

みんなで、話しあって決める……

みー坊

そうッ☀️
相続人ぜんいんが集まって
『これはあなた』『これはわたし』って、
話しあって分けるんだッ。ひとりでも欠けちゃダメ。
みんなで決めたよ、っていう書類(遺産分割協議書)にして、のこすんだ〜ッ☀️

みらお

さっきの森の人たちも
これを知ってたら、ケンカしなかったのかもね

みー坊

うんッ☀️だからこの手紙は
『道しるべ』なんだッ
順番がわかれば、こわくない
ひとつずつ進めば
ちゃんとゴールにたどりつけるんだ〜ッ☀️

最後の手紙には、こう結ばれていた
「あなたがこれを読んで、落ちついて進めてくれたなら、
それでじゅうぶん、あわてないで。あなたは、ひとりじゃない——」

読みおえると、みんな、しばらくしずかになった
会ったこともない手紙の主のやさしさが、胸にしみていたのだ

みらいは目をうるませて
「……すてきな人だったんだろうね。
のこされる人のことを、こんなに思って」

ポツリとみらお
「うん。……おれも、いつか、こういうふうに
だれかのために、のこせるかな…」

みー坊はニッコリと答えた
「みらおなら、できるよッ!だって、もう『順番』を知ったもんね〜☀️」

みらおは手紙の束をていねいにたたんで、カバンの中へそっとしまった
この手紙を必要とする人がいたら渡してあげよう、そう思ったのだ

丘の上から見わたすと、遠くに、にぎやかな王国の影が見えてきた。

みー坊

つぎは、あの王国にいこうーッ☀️
だってなにかが待ってる気がするんだも〜んッ☀️

みらお達は、手紙がくれたあたたかい気持ちをむねに、また歩きだした。

——のこすことは終わりじゃない。だれかへの、やさしい道しるべになる


次回:第10話「手紙の最後の言葉」

手紙の主は、どんな人だったのか。手続きを放っておくと、どうなってしまうのか——
相続のもうひとつの大切なお話。

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